固定資産税・都市計画税の計算方法
- 2016/8/4
- 2019/2/27
不動産売買と固定資産税の精算
土地や建物の売買契約を締結して、決済を行う際に、不動産の固定資産税・都市計画税の清算を行うことになります。
今年度の固定資産税と都市計画税を算出して、4月1日を基準として、日割計算で精算する方法が一般的です。
固定資産税の日割計算と負担分
たとえば、固定資産税及び都市計画税の合計が12万円、決済日が5/1の場合は、
2016.4.1~2016.6.30 91日分の固定資産税が売主負担
2016.7.1~2017.3.31 274日分の固定資産税が買主負担
ということになり、
12万円÷365日×91日≒29917円 この固定資産税は売主負担分となり、
12万円÷365日×274日≒90082円 この固定資産税は買主負担分ということで分担することになります。
(決済日当日の負担や、1円未満の端数は調整が必要)
固定資産税の日割精算の方法
固定資産税を日割りで精算する方法は、いろいろな方法があります。
一般的によく行われる方法としては、
今年度の固定資産税は、いったんすべて売主が支払いをする。
そして、買主が負担する分については、固定資産税・都市計画税の日割精算金として、決済時に売主に渡す。
という方法が多く行われています。
たとえば、上記の例だと、
2016年分の固定資産税・都市計画税は、納税通知書に基づいて売主が12万円全額の税金を支払う。
そして、買主が、負担分である90,082円を売主に交付するという流れになります。
固定資産税の計算方法と切り捨て
固定資産税と都市計画税の計算方法は、税率と切り捨ての関係上、少し複雑な計算式になります。
名古屋市から届いている固定資産税の通知書を確認すると、課税標準額という金額がありますので、その金額が基準となります。
固定資産税は、固定資産税の課税標準額×税率1.4%
都市計画税は、都市計画税の課税標準額×税率0.3%
を基準として計算します。
なお、ふどうさんごとに個別に計算するのではなく、それぞれの区ごとに所有している不動産(土地・建物)をすべて合計した金額で算出します。
固定資産税の計算例
たとえば、名古屋市から届いた納税通知書の金額が、
土地課税標準額 固定資産税3,328,628円 都市計画税6,023,225円
家屋課税標準額 固定資産税4,863,274円 都市計画税4,863,274円
という場合で計算していきます。
固定資産税の計算と税率・切り捨て
1.土地と建物の固定資産税の課税標準金額を合計する。
3,328,628円+4,863,274円=8,191,902円
2、上記1の金額を、1000円未満切り捨てにする(端数処理)。
8,191,902円を端数処理して、8,191,000円
3.上記2の金額に、固定資産税の税率1.4%をかける。
8,191,000円×1.4%=114,674円
4.上記3の金額を、100円未満切り捨てにする(端数処理)。
114,674円を端数処理して、114,600円
都市計画税の計算と税率・切り捨て
都市計画税の計算方法も、基本的には固定資産税の計算と切り捨てと同じです。
都市計画税の税率に注意してください。
1.土地と建物の都市計画税の課税標準金額を合計する。
6,023,225円+4,863,274円=10,886,499円
2、上記1の金額を、1000円未満切り捨てにする(端数処理)。
10,886,499円を端数処理して、10,886,000円
3.上記2の金額に、都市計画税の税率0.3%をかける。
10,886,000円×0.3%=32,658円
4.上記3の金額を、100円未満切り捨てにする(端数処理)。
32,658円を端数処理して、32,600円
以上から、固定資産税と都市計画税の合計金額(年税額)は、
114,600円+32,600円=147,200円という計算になります。
まとめ
固定資産税の計算と切り捨てまとめ
1.土地と家屋の固定資産税の課税標準金額を足す
2.1000円未満を切り捨て
3.固定資産税率1.4%をかける
4.100円未満を切り捨て
都市計画税の計算と切り捨てまとめ
1.土地と家屋の都市計画税の課税標準金額を足す
2.1000円未満を切り捨て
3.都市計画税率0.3%をかける
4.100円未満を切り捨て
固定資産税・都市計画税の年税額として、両者をプラスする。
固定資産税の課税明細書の税相当額とのズレ
固定資産税・都市計画税の課税明細書には、「税相当額」という金額が記載されています。
この金額は、それぞれの土地・家屋について、1筆ごとに概算の税額を記載しているものになります。
したがって、個別の土地建物の税相当額の金額合計と、上で記載した計算方法による固定資産税・都市計画税の年税額とは、ずれが生じることになるため、注意が必要です。
(1000円未満、100円未満の切り捨ての端数処理計算が異なります)
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