相続をわかりやすく解説「耳をすませば」の贈与

相続をわかりやすく解説「耳をすませば」の贈与

相続解説:法律上の「贈与」行為について検証

残暑お見舞い申し上げます。相続解説シリーズです。

この記事を執筆している8月某日の今日この頃、
最新作である「アーヤと魔女」の公開日を控えている関係で、
「金曜ロードショー」内で3週連続スタジオジブリの既存作品の再放送をやっています。

筆者である私も、スタジオジブリ作品は子供時代から視聴しており、
とても親しみやすいジャンルかつとても影響を受けました。

さて、今回の再放送のラインナップにはありませんでしたが、
筆者にとって好きな作品の一つに「耳をすませば」があります。

ヒロインが中学3年生の多感な時期に感じる様々な葛藤や人生に対する不安、
恋人との過ごし方などをモチーフに構成された内容ですが、
当時同年代だった筆者にとっては通ずるものが多く、とても印象に残っています。

余談ですが、アニメ映画放送から20年が経ったことから、
俳優の松坂桃李さんと女優の清野菜名さんのキャストで実写映画化も予定されており、
お二人がどういう月島雫と天沢聖司を演じるのか、気になるところです。

贈与について耳をすませばを題材に検証

今回のブログは、
再度話題が浮上してきそうな「耳をすませば」内の印象深い1シーンをテーマに、
法律上の「贈与」行為について検証し、情報発信をしたいと思います。

※今回のブログのモチーフは、アニメ映画版となります。原作漫画版ではありません。

物語のあらすじ

まずは簡単にあらすじをご紹介します。

本作ヒロイン月島雫(中学三年生)は、
受験を控える夏休みも勉強せずに図書館通いの日々を送っています。
雫は自分が借りる本の貸し出しカード履歴に決まって「天沢聖司」の名前があることに気づき、
常に自分の先回りをしている彼がなんとなく気になっていました。

夏休みのある日、雫が日本語訳をした「カントリーロード」のメモを聖司に見られ馬鹿にされてしまいます
(この時は馬鹿にした少年こそが「天沢聖司」その人であることは知りません)。

聖司に対して最悪の印象を持ちながらしばらく経ち、
いつもの如く図書館へ向かっていた雫は、不思議な野良猫に出会います。
特に理由もなくなんとなくその野良猫の後を着いていき、辿り着いたアンティークショップ”地球屋”で、
「カントリーロード」を馬鹿にした少年聖司と偶然再会してしまい、貸し出しカードの「天沢聖司」であることを知ります。

その時の一連のやり取りをきっかけに、
第一印象は最悪だった聖司の印象が徐々に変わり、目標目指して突き進む彼の姿を見て、
雫も徐々に刺激を受けつつ聖司に惹かれていく、といった内容となります。

聖司の祖父について

名前は西司朗。
聖司の母方の祖父で、アンティーク・ショップ「地球屋」の経営者です。
聖司と雫の良き理解者で、雫が書いた物語の最初の読者となります。
完成した小説を読んだあと、雫に感想を伝えつつ、緑柱石の原石を「贈与」しました。

今回の法律行為である贈与について

ここからが本題となりますが、
本アニメのどの部分に注意しなければならない法律行為があったかというと、
西司郎から雫に対して「緑柱石(原石)」をあげたことが対象行為となります。

「なんで?」

「物をあげただけじゃん?」

「本人たちが良いならそれでよくない?」

…など、色々声が聞こえてきそうですが、
どうしてこれが注意しなければならない法律行為なのか、下記で説明します。

贈与は税金に注意

まず結論をいうと、
大原則として個人から個人へ一定額以上の財産を渡すと贈与税の対象となります。
この「財産」というのは、現金・預金・不動産のみではなく、
渡す側からすれば渡す物・もらう側からすればもらった物
全ての資産価値がある物が対象
となります。

つまり、なんとなくあげた物でももらった物でも、
一定金額以上の価値があれば贈与税を支払わなければならない
ことになります。

参考URL:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4402.htm

上記を前提として、今回の西司朗と雫間での贈与を振り返ってみましょう。

贈与の具体的行為

最大の焦点は、「雫がもらった緑柱石の価値」となります。
この緑柱石の価値がもし一定金額以上の価値があった場合は、
なんと雫が贈与税を払わなければならないことになります。

良かれと思ってした西司朗の行為が、もしかしたら雫に思わぬ損害を与えてしまう可能性もあるので、気を付けなければなりません。

※贈与税を支払うのは、もらった側(受贈者)です。

最後に相続と贈与のまとめ

個人の物を誰かにあげるという行為は、よくあることです。
しかし、一定の額の財産を渡す場合は注意が必要です。
先述しましたが、渡す側が良かれと思ってした行為が
不測の形で受け取る側に思わぬリスクをもたらしてしまう場合があるので、
そうなってしまうとお互いに悲劇です。

今回のブログ内容が、
「こういうこともある」「気を付けよう」という皆様の注意喚起になれば幸いです。

ただ、「贈与」という行為自体が悪いわけではありません。
「贈与税」についてわかった上で、
財産のコントロールをするということは実は非常に有効な相続対策だったりもします。

私達はらこ事務所は、資産税に強い税理士とも提携しておりますので、
それぞれの士業分野の強みを生かし、「相続対策にも繋がる効果的な贈与」に
対応した実績・ノウハウが多々あります。
贈与について少しでも気になることがある方は、
一度ご相談にいらっしゃってみてはいかがでしょうか。
ご相談は無料なので、気軽にお越しいただければと思います。

スタッフ一同、
「雫を乗せて…坂道のぼるって…決めたんだ!」の心意気で対応させていただきます。

…それでは、スタジオジブリ作品「耳をすませば」内での
緑柱石の受け渡しによる贈与について、事例の紹介でした。

割と高額な物の受け渡しについては、くれぐれもご注意ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※余談ですが、月島雫のCVを担当したのは、本名陽子さんです。
今でこそ機動戦士ガンダム00でのスメラギ・李・ノリエガ役や洋画の吹き替え、
多くのアニメに出演するなど有名声優さんですが、
当時はまだ15~16歳前後の駆け出しの状態でした。
にもかかわらず月島雫役を担当していた時に特に違和感なく演じていたことに
「自分と同じくらいの年齢でこんなことができるなんて凄いなぁ」と
当時の筆者は驚いていました。
また、天沢聖司のCVを担当したのは、なんと俳優の髙橋一生さんです。
当時は声変わり前のため、ほぼ今の声の面影はありませんが、
有名俳優となった今は驚きのキャスティングだったと思うばかりです。

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