自筆証書遺言について

自筆証書遺言とは

自筆証書遺言書(じひつしょうしょゆいごん)とは、自分で、自筆で作成する遺言書のことです。
公正証書での遺言と違い、全文を自分で書く必要があります。
その他、いろいろな要件が定められており、間違った書き方をすると、無効になるおそれがあります。

自筆証書遺言の要件・ルール

全文を自筆する

自筆証書遺言書の場合は、遺言書のすべてを、自分で「自署」しなければなりません。

パソコンやワープロで文字を打って、最後に自筆で署名する。
字が下手だから、代筆してもらって、名前だけ自分で書く。

このような遺言書は、すべて無効となります。

※法改正により、一部をパソコンで作成することが認められるようになりましたので、ご相談ください。

日付を記入する

遺言書には、必ず日付を記載します。
日付の記載方法は、「平成27年7月25日」「2015年7月25日」というように、しっかりと年月日を書くことです。

自筆証書遺言でよくある間違いは、
「平成27年7月吉日」と、日にちをあいまいにしてしまうケースです。

この場合も、無効となってしまいます。
日にちまで記載する理由は、一番新しい、最新の遺言書を明確にするためです。

遺言は、何度でも作り直すことができまが、
7月25日に作った遺言と、7月26日に作った遺言では、26日に作った遺言が優先されます。
日にちが「吉日」になっていると、どちらが新しいものか判断できなくなってしまいます。

氏名を書く

当然ですが、自分の名前を書きます。
芸名や屋号ではなく、実名で署名します。

住所も書いておくと、特定にもなり、手続き的にもスムーズになるため、住所・氏名を書くと良いでしょう。

印鑑を押す

自筆証書遺言書を作成したら、氏名の横に捺印をします。
押印は、特に指定はありませんので、認印でも有効ですが、実印がベストです。

実印がなければ、銀行印がベターです。

自筆証書遺言の訂正・変更

自筆証書遺言書を作成した後に、一部を訂正したり変更したい、文字を書き加えたいという場合は、
できれば書き直すことをおすすめします。
大きくバツを書いて、破るかシュレッダーにかけましょう。

遺言書の訂正をすることもできますが、訂正ルールが厳格に決められているため、間違えて問題になる可能性があります。

【参考】遺言書の訂正の方法

参考までに、自筆証書遺言の訂正方法を記載します。
(おすすめしません)

①遺言書の本文に、変更したい内容を書く
②変更した場所に印鑑を押す
③遺言書の空いているところに、変更した場所・内容を書く
例 本文2行目3字加入
本文3行目2字抹消2字加入
④上記③の横に、署名捺印をする

自筆証書遺言の用紙と筆記用具

自筆証書遺言書を作成するための紙やペンについては、特に指定はありません。
便箋でも、コピー用紙でもかまいません。
長期間保存できるよう、しっかりした用紙がよいでしょう。

ペンも、指定はありませんが、ボールペンで書くのが一般的です。
シャープペンや鉛筆だと、改ざんのおそれがあるため、やめたほうが無難です。

自筆証書遺言のメリットとデメリット

自筆での遺言書のメリット・デメリットは、以下のとおりです。

自筆証書遺言書のメリット

・手軽に作成できる
・遺言書の内容を秘密にすることができる
・費用を安くおさえることができる

自筆証書遺言書のデメリット

・方式を間違えると、せっかく作った遺言書が無効になる
・紛失したり、改ざんされてしまうリスクがある
・遺言者死亡後も、遺言書が発見されない可能性がある
・遺言書発見後、家庭裁判所での検認手続きが必要になる

※法改正により、保管制度が始まりましたので、ご相談ください。
 

自筆証書遺言作成サポート

自筆証書遺言の作成について、専門家によるサポートが可能です。
自分だけで作ると無効になる危険がありますので、まずは一度、専門家にご相談ください。

遺言書の作成サポート費用は、相続・遺言サポート料金プランをご覧ください。

自筆遺言作成サポートでは、財産内容や、ご希望の分割方法などをお聞きして、自筆証書遺言の文案を作成します。
(作成した遺言文案をもとに、お客様ご自身で自署していただき、遺言書が完成となります)

自筆証書遺言の文例

自筆証書遺言について、一番よくあるケースとして、
全財産を妻に相続させる場合の遺言書の文例を作りましたので、参考にしてください。
 

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